製造業 · 輸出管理とコンプライアンス
輸出管理は実際に止める仕組みで、既定では無効です。有効にすると、販売のたびに自社の管理リスト(分類、制限対象の仕向地、許可の要否)に対する審査が行われ、その結果によって、権限のある人が理由を明記した解除を登録しない限り、受注は先へ進めません。審査と解除はすべて、編集も削除もできない履歴に残ります。
誤った国、あるいは誤った相手に装置を売ることは、営業上のミスではありません。会社全体の法務問題です。製造業の業種機能にある輸出管理は、いまは法務の 2 人の頭の中にしかない規則を、システムが自ら適用し、後から根拠を示せる歯止めに変えるために存在します。
既定で無効であることには理由がある
管理が無効の間は、初期状態がこれですが、何も審査されず何も止められません。動作は以前とまったく同じです。これは意図的な設計です。管理を有効にすると、チームが売れるものが変わります。だからこれは製品ではなくお客様の判断です。画面自身がそう案内します。有効化の前に、お客様の法務による確認が必要です。
- 「製造業」を開き、「コンプライアンス」タブに進みます。
- パネルに、輸出コンプライアンスが「有効」か「無効」かが表示されます。
- 有効にする前に、自社の管理リストを登録してください。リストがなければ、審査は比較する相手を持たず、すべてを通してしまいます。
- 「有効にする」をクリックします。これができるのはアカウントを管理する担当者だけです。
管理リストはお客様のもの
SellioCRM は国も規則も内部に書き込んで提供しません。これは設計上の判断です。リストは変わり、法域によって異なり、2 つの業界で同じになることもないからです。「新しい管理項目」で、分類(管理対象製品を分類するために自社で使っているコード)、制限対象の仕向地(お客様が定義するコードをカンマ区切りで指定)、そして許可が必要かどうかを宣言します。管理項目は削除せずに無効化でき、同じ分類をもう一度登録すると、重複を作らず既存のものが更新されます。
審査の判定のしかた
審査は、対象(該当する受注または見積)、製品の分類、仕向地を受け取り、次の 3 つのいずれかを返します。
- ブロック: 関係する相手が自社の取引禁止先リストにある場合、またはその分類の制限対象の仕向地に該当する場合です。
- 要確認: その分類に輸出許可が必要な場合です。これは「不可」ではなく、書類が足りないというしるしです。
- 許可: 製品に管理分類がない場合、分類が自社のリストにない場合、または規則に何も抵触しない場合です。
比較では大文字小文字と空白が無視されるため、BR、br、「 BR 」は同じ仕向地です。「コンプライアンス」タブの「審査を実行」から手動で審査できます。対象(受注または見積の識別子)と仕向地を入力すると、結果がその場で「許可」「ブロック」「要確認」のいずれかで表示されます。
実際に止めること、そして解除
管理が有効な状態では、「ブロック」または「要確認」の結果は受注のブロッカーになります。その間、受注は ERP へ引き渡されません。唯一の出口は解除で、その権限を持つ人、実務上はアカウントを管理する担当者が登録します。解除には書面の理由が必須で、空欄では登録できません。承認した権限者の役職も記録できます。
審査も解除も、後から編集も削除もできません。結果、理由、承認者、日時を伴って増えていくだけの履歴を作ります。将来の監査に答えるのはこの履歴であり、だからこそ改ざん不能にしてあります。後から直せる記録は何も証明しないからです。
「承認」タブ
コンプライアンスの隣にある「承認待ち」タブには、誰かの承認を待っている例外が、対象と種別つきで集まり、「承認」「却下」のボタンが並びます。ここには、手動で起票された例外と、価格と与信の例外が届きます。下限価格を下回る価格、上限を超える値引き、最低ラインを下回る利益率、顧客の与信枠を超える受注です。判定にはお客様の承認ポリシーが使われるので、誰が何を承認するかを決めるのはお客様の設定です。該当するポリシーを設定していなければ、例外はそのまま通過し、誰の作業も止めません。
前提と制限
- 製造業の業種機能が「設定 → 業種」で有効になっている必要があります。
- 輸出管理の有効化と無効化、および解除の登録には、アカウント管理の権限が必要です。
- 管理リストが空のとき、審査は常に「許可」を返します。有効にする前に登録してください。
- 取引禁止先のリストは、お客様自身が入力したものです。SellioCRM は外部の制裁リストサービスを参照しません。
- 管理を無効にしても、リストも履歴も消えません。再度有効にすれば、そのまま元どおり適用されます。