法務 · 法律事務所向けモジュールの全体像
法務の業種別機能は、SellioCRMを法律事務所のシステムに変えます。それぞれの案件は、担当に指定された人しか越えられない情報遮断の壁の内側に置かれます。受任前の利益相反チェックは事務所全体を走査し、返すのはメタデータだけです。期限は管轄の休日を踏まえて計算され、報酬はモデルごとに算出され、依頼者から預かった資金は決してマイナスにならない口座で管理されます。任意機能であり、初期状態は無効です。
法務の業種別機能ができること
法律事務所は物を売る会社ではなく、秘密を守る会社です。日々を律するのは売上目標ではなく、守秘義務、利益相反、そして落としてはならない期限です。法務の業種別機能は、こうしたルールを人の記憶に委ねるのではなく、CRMの中に持ち込みます。
この機能は、案件(事件とも呼びます)をすべての中心として追加します。案件の周囲に当事者、期限、報酬、稼働時間、請求書、書類が並びます。そしてその外側に、案件の存在を誰が知り得るかを決める情報遮断の壁があります。
SellioCRMのほかの部分はこれまでどおり動きます。連絡先、企業、活動、レポート、アシスタントは変わりません。この業種別機能は、法務画面と事務所固有のルールを追加します。
有効にする方法
- サイドメニューから法務を開きます。
- 業種別機能が無効の場合、その旨の案内と法務を有効化ボタンが表示されます。
- 法務を有効化をクリックします。ワークスペースを管理している方のみ実行でき、それ以外の方には管理者だけが有効にできる旨が表示されます。
- 左側の案件ブロックで、最初の案件を登録します。
5つの柱
以下の5つの柱は独立した機能ではなく、互いに支え合っています。情報遮断の壁が誰に見えるかを決め、利益相反チェックは機能するためにその壁を越えて見る必要があるため、返すのはメタデータだけです。期限と請求書は壁を引き継ぐので、自分の案件のものだけが見えます。この順序を理解すれば、使い方の疑問はほとんど解消します。
- 情報遮断の壁: 案件ごとに担当指定された人の一覧があります。そこに載っていない人は案件を見ることも、検索で見つけることもできず、その存在すら知りません。システムを管理する人であっても越えられません。
- 利益相反チェック: 受任前に、事務所のすべての案件の当事者から同一の個人または法人を探して走査します。自分が見られない案件も対象に含まれ、返ってくるのはリスクの度合いと、誰にエスカレーションすべきかだけです。
- 期限: 期限は入力するものではなく計算されるものです。営業日または暦日での起算、案件の管轄の休日、そして絶対に落とせない期限の指定に対応します。
- 報酬、稼働時間、請求書: 5つの報酬モデル、請求対象時間の入力、そして確定すると変更できなくなる請求書を扱います。
- 書類: 案件の各書類はバージョンを保持し、秘匿特権つきとして指定できます。
画面の構成
法務画面は、左側の列に案件一覧と新規案件のフォームがあり、右側の領域に選択中の案件が表示されます。上部には利益相反チェックが常に配置されています。案件が存在する前に使うものだからです。
選択中の案件の中には6つのタブがあります。当事者、期限、報酬、稼働時間、請求書、書類です。それぞれについて、このヘルプセンターの同じ領域に個別の記事があります。
案件を作成する
- 案件ブロックで案件の名称を入力します。
- 事件番号がある場合は入力します。
- 管轄を入力します。管轄によって、その案件の期限計算にどの休日が適用されるかが決まります。
- 取扱分野を入力します。たとえば労働、税務、会社法などです。
- 新規案件をクリックします。
案件を作成した人は、自動的にその案件の情報遮断の壁の内側に入ります。そうしなければ、次の瞬間に自分の案件を開き直せなくなるからです。作成者とは別に担当責任者を指定した場合、その人も内側に入ります。それ以外の人が自動的に入ることはありません。
依頼者の資金は別建てで管理されます
SellioCRMは事務所の資金と依頼者の資金を分けます。預り金として受け取った金額は依頼者ごとの口座で管理され、厳格なルールが適用されます。残高は決してマイナスにできず、ある依頼者の資金がほかの依頼者の支払いに充てられることはなく、事務所の資金への振り替えは請求書に対してのみ行われます。これらのルールは、報酬と依頼者口座に関する記事で説明しています。
権限と制限
- この業種別機能の有効化には管理者ロールが必要です。
- ワークスペースに所属しているだけでは、どの案件にもアクセスできません。アクセスは案件ごとの担当指定によって与えられます。
- 案件を開くと、誰がいつ開いたかが記録されます。
- 案件への緊急アクセスの付与には、書面での理由が必要で、有効期限があり、記録が残ります。
- 利益相反チェックは、相反する当事者の名前も案件の内容も返しません。エスカレーションに必要なメタデータだけを返します。
- 確定した請求書は以後変更できません。
よくある質問
- 管理者なのに案件が見えません。それが正しい動作です。情報遮断の壁に役職による例外はなく、アクセスは担当指定によって決まります。
- 業種別機能を無効にすると案件は消えますか。消えません。無効にすると画面が隠れ、照会は拒否されますが、データはそのまま保存され、再度有効にすれば戻ります。
- 複数の国でこのモジュールを使えますか。使えます。特定の国に依存する作りにはなっていません。当事者の識別番号は自由入力のテキストで、休日は案件ごとに選んだ管轄から取得され、金額はそれぞれ通貨を持ちます。
- 利益相反チェックは自分が見られない案件も見るのですか。意図的にそうしています。自分に見える範囲しか調べなければ、本当の利益相反を見落としてしまいます。ただし、それらの案件の内容が照会者に示されることは決してありません。
- 稼働時間の入力はどこですか。各案件の稼働時間タブです。入力した内容は自動的に請求書に反映されます。